ある夜明け前、僕の友人は7階からダイビングした

彼が死んで、もうすぐ4年が経とうとする。
友人達が死んでいくたびに、僕は何かしらの決意をしているらしいのだが、
それが果たされたことはない。
ただ、なるべく関わった人間には精一杯優しくするようにはしている。
優しくしたからといって何がどうなるというわけでもないし、
関わったからにはいつかは、冷たくしなくてはならない場合があるから
どちらにしろ、自己矛盾に陥ることになる。

ただ、告別式で棺桶に入った友人を見たときに
「もう少し、優しくしとけばよかった」
と思っただけなのだ。